睡眠時無呼吸症候群について
睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome:SAS)とは睡眠中に10秒以上の呼吸が停止、つまり無呼吸が5回以上繰り返される病気です。
主に、いびきや昼間の眠気、熟睡感がない、起床時の頭痛などの症状があります。また、SASは生活習慣病と密接に関係しており、放置すると生命の危険に及ぶこともあります。また、SAS特有の眠気は交通事故を起こす危険もあり、早期に適切な治療をすることが大切です。
治療のひとつに、マウスピース治療があります。マウスピース治療が適用されるのは、軽度~中軽度の無呼吸症候群。基本的に、重症の患者には適用されません。就寝時に口腔内装具(マウスピース)を装着し、無呼吸の回数を減らしていく方法です。
治療に使用されるマウスピースにはさまざまな種類がありますが、下顎を前方に数ミリほど移動させて固定するタイプが一般的(下顎前方整位型マウスピース)。これにより気道が拡大され、睡眠中の気道の狭窄・閉塞・いびき・無呼吸を防ぐことができます。
無呼吸症候群の治療に使用されるマウスピースは、スポーツ用や歯ぎしり防止用のものとは異なります。マウスピース治療で効果を得るには、歯科医院で個人に合わせた適切な咬み合わせのマウスピースをつくることです。